「消費者庁(仮称)」の創設に向けて、9月19日に関連法案が閣議決定されました。消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現に向けた「消費者行政一元化」の実効性を確保するには、消費者庁のリーダーシップ発揮だけでなく、地方消費者行政の抜本的な強化も不可欠です。
そのためには、地方自治体の消費者行政部門を自治体における消費者行政の司令塔機能として整備することや、消費生活センターを強化すること、そのために国は自治体支援を進めることが必要です。
消費者庁創設に関連する法案の1つ「消費者安全法案」では、地方自治体における消費生活センターの設置・消費者事故等に関する情報の集約・消費者被害の防止のための措置などについて定め、従事する人材の確保及び資質の向上を図るよう努めるとしています。
今後、消費者行政一元化の進捗に伴って、県消費生活センターには「相談受付から助言・斡旋・紛争解決まで一貫して対応できる一元的な処理能力」と、「情報集約と分析」「事業者への指導」「市町への指導・支援」がこれまで以上に求められ、人員体制の充実と高い専門性を持った相談員の確保が一層必要となります。
この数年の消費者相談急増や問題が複雑化する中で、県は消費生活センターの受付を全曜日に広げ、市町の消費生活相談窓口と連携して困難な事案を引き受けるなど、限られた予算の中で相談業務のレベル維持・向上に努力を払われてきたことを当連合会としても高く評価しております。しかしながら、県の消費者行政予算が減り続ける中では、現場の奮闘や工夫にも限りがあると考えます。
国が「消費者庁創設」と関連法案により消費者行政の強化を図るこの機に、佐賀県においても消費者行政の抜本的な強化をはかるよう要望します。
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